医学部合格後、物理を学ぶKくん。
2月末まで通塾して進学に備えた。
4月に学習体験して5月末に入塾した長崎日大高3Kくん。入塾当時、医療従事者のご両親の影響もあって、臨床検査技師、獣医などの仕事に就きたいと聞いていた。それから半年後。彼は日本大学医学部へ合格する。
医学部は縁がない、と思っていた。
医学部出願前の彼の言葉だ。9月末、日大へ進学する時の基準となる「基礎学力到達度テスト」で4教科総合平均90.5。全国22位/9344人。この成績でKくんは医学部出願を決意した。
基礎学力到達度テスト 高1 1647位
→高3 4月 408位→
6月入塾→9月 22位→総合成績(理)21位
※成績公開はKくんから了承済
医学への関心
2次面接試験の1週間前。「何を訊ねられるだろう、こんな本読んでみる?」と教室にある生命倫理の入門書を渡した。2時間以上集中して読んでいる。「面白いです」と感想を述べるKくんに、この本を面白いと言える子はいないと、医学への関心の高さにびっくりした。
「テーマで読み解く生命倫理」
福祉と貧困、動物愛護と倫理、セクシュアリティと性の多様性、東洋の生命観と医療、病者への差別と排除、老いの価値と尊厳、環境倫理など、幅広い視点から生命倫理を説く。
集中・大胆・綿密
私が学級担任なら調査書に、彼を集中・大胆・綿密と書く。雲仙市から通塾するKくんは週1回土曜16時から22時半まで学習、1ヶ月半で生物の試験範囲を学習を1巡した。そして8月さらに4巡した。
集中
- 2巡め 8/7土 311分
- 3巡め 8/12金 224分
- 4巡め 8/21土 306分
- 5巡め 8/28土 157分
8月塾での学習時間である。通常は数日かかる範囲を、Kくんは毎週通塾のたびに全単元合格し合計5巡回した。後にも先にも5巡もするのは彼だけだろう。
大胆
合格体験記を読んで合点がいった。彼は食事をとらない。ドン引きされても自分が考えたことを実行する。どこでログインしているのだろうと思う時間帯にatama+を始めていた。実は学校で取り組んでいたのだ。
綿密
写真のノートを見てほしい。細かい。彼がタブレットの絵を写す様子に私は医学生が顕微鏡を覗き込む姿を連想した。興味・関心の表れだと思う。
atama+生物の講座ノート。
使ったノートは300ページを超えた。
物理のノート。綿密なメモ。
生物選択の彼にとってatama+は「先生」
Kくん合格体験記
Kくんの合格体験記、両面にびっしり。
※体験記から一部省略して構成
両親が医療従事者で漠然と医療系を志していた。志望校を日大医学部に定めたのが高3の6月。自分の作戦は得意科目の生物をさらに伸ばし、苦手科目を補ってしまおうと考えた。
生物は学習にかけた時間と書いた文字数の分だけ伸びる科目。この考えに基づいて自然とatama+に取り組むようになった。
8月はatama+で生物の試験範囲を4巡、使ったノートは300ページを超えた。生物は日大の基礎学力試験では満点は取れなかったが全国3位。進研模試では長崎県1位となった。
受験勉強でメンタル面で支障が出ることはなかった。それは夜に学習することを避けていたからだ。自宅で学習することは受験直前までなく、学校・塾・図書館で昼間にやっていた。これが正しかったかどうかわからない。しかし、意識して昼間の学習には最大限の集中とスピードで取り組んだ。
学校では朝のSHR前、昼休み、講座終了後の時間を自習室で過ごす生活を3ヶ月ほど続けた。昼ごはんは食べなかった。空腹時の学習は眠くならないしパフォーマンスが上がるからだ。周りの友達からはドン引きされた。しかし「こんな状況で頑張る自分がカッコいい」と自己肯定した。
受験直前の詰め込みが役に立った。国語と生物の試験直前に見た単語帳、資料集がそのまま問題にあった。この数点で合否が変わっていたかもしれないと考えると恐ろしい。最後の悪あがきも役に立つことがあると実感できた。