2019年9月20日金曜日

総合型選抜・推薦入試で自分をどう知ってもらうか。「ハーバード合格基準」  佐藤智恵

【ハーバード合格基準】

この本はハーバードが求める「ノウハウで実現するレベルではない力」を、ハーバードに合格した9名の20代の若者のリーダーシップ、情熱的な生きざまと彼らに共通する人物像を通して描いている。

読ませたい人

  • 総合型選抜(AOアドミッションズ・オフィス)入試・推薦入試を考える高3
  • 部活動キャプテンの経験がある高3
  • 国際・経済・経営・法学志望の中高生

この本から学べること

  • 勉強や進学の動機付けを高めてくれる。
  • 総合型(AO)入試や推薦入試で自分をどう説明すればいいかわかる。
  • 学校の先生も推薦書の書き方がわかる。

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ハーバードでは、これまでに達成したこと、直面した挫折とそこからどう立ち直ったかをエッセイにさせる。頑張ってきた人に失敗や挫折の経験がない人はいない。挫折をきっかけに自分を努力して変えた経験は何よりも説得力を持つ。それをエッセイにさせるのだ。

メモ

志望の動機にこの人はこういう人だという肖像が浮かび上がって来なくてはならない。

自分の奥にある情熱を言葉にできるか

これまでに達成したことを3つ、直面した挫折を3つとそこからどう立ち直ったかをストーリーする 。挫折をきっかけに自分を努力して変えた経験は何よりも説得力を持つ。

自分のやっていることに自信を持ってほしい。若い時は自分のやっていることが地味で些末(さまつ ささいな)に思えるが、実は一つ一つを再定義していけば価値あることだ。

人事・面接・転職活動そして経営大学院受験で求められるのは自分の仕事を価値あるものとして再定義することだ。その自分の仕事はリアルであればあるほど望ましいそこに選ぶ側は可能性を感じる。

今発展途上の自分を素直に伝える。これだけ現場で頑張ってきたからこそ失敗もしてきて、それによって自分を成長させてきた。ここまでは自分の力で頑張れるだけどこの先は更なるスキルがないと難しい。だからこそハーバードの MBA が必要なのですと。

(入学審査官が)すべてのエッセイ(応募書類)を読んだ後に一つのストーリーが伝わるようにしなくてはならない。ここで説得力を持つのは人生の目標を達成するステップとしてハーバード大学を目指している自分が、その情熱を持つきっかけになった原体験。

原体験ほどストーリーに説得力を持たせるものはない 。その軸となっているのは自分の情熱だからこそ、人生の目標を語るとき、情熱の始まりが分かれば後は目標に向かって自分が何をしたいしてきたかを選んで書けばいい。そのステップとしてハーバードで学ぶことがいかに必要かを伝えるのだ。

ストーリーを語る時に重要なのは始まりとエンディングだ。そこを決めてしまえば一貫したストーリーが出来上がる。そのストーリーの中で自分は決して惰性で生きた人間ではないことを伝えればいいのだ。

ハーバードが求めているのは仕事学業コミュニティ活動の全てにおいてバランスよく優れている人だ。つまり人間を全体で見る。応募書類を入学審査官が読み終わった時にこの受験生はこういう人だという肖像が浮かび上がって来なくてはならない。

アマゾンの創業者兼 CEO ジェフベゾス氏「君達は人生を惰性で過ごすつもりか、それとも情熱を持って生きるのか」。人生を惰性で過ごしてきた人には他人に語るだけのストーリーがない。情熱の数だけストーリーが充実してくるからだ。グローバル企業が欲しいのは情熱を持って生きる人だ。

ハーバードを含めトップの経営大学院では自分の人生を一つのストーリーとしてうまく伝えられた人が合格すると言われている。端的に言えば自分はこういう環境に育ちこういう人から影響を受けこういう体験をして今に至る。だからこういうビジョンに向かって進んでいきたいというストーリーだ。

リーダーシップ

メンバーがフェアだと思える仕事の分担をすること

全員が「ハレの場」があるように工夫すること

自ら汗をかいて率先して仕事をすること

最善を尽くしたつもりでも不満はでるし思ったように仕事をしてくれない人がいる場合もある。そこはリーダーの自分が全力でフォローした。

国籍や考え方など、多様なバックグラウンドの人々をリードすることによって、自分自身のリーダーシップと向き合った体験は、(杉田さん)にとって特別なものだったに違いない。

どんな組織でもヴィジョンが必要なのに、私たちはヴィジョンがないまま組織だけをつくりあげてしまったのです。せっかく集まったメンバーも何をやっていいのかがわからず、お互いのスキルや専門性を生かす場もありませんでした。