2022年5月13日金曜日

「わが子に教える作文教室 」保護者も作文コーチ アドバイス、ほめ方のコツ

塾通信で長文を送るのは、塾の保護者さまにとってありがた迷惑ではないかな・・・そんなことを思いながら今日も長文を送信いたします。m(_ _)m(ゴメンナサイ)

私にとって塾ブログは、自分の文章力と向き合う練習台です。上手く書けるようになりたい。文章術の本はたくさん読みました。でもちっとも上手くなりません。清水義範さんの「わが子に教える作文教室」は、大人が子どもの作文指導するときに、どんな声かけをするといいのか、清水さんの視点、アドバイスやほめ方がとても参考になりました。

なるほど!と惹き込まれたのは次のアドバイスです。

接続詞を豊かにする

  • 子供の作文の中の接続詞を豊かにしてやれば、その作文は複雑な構造を持つようになる。
  • 接続詞で文章はぐっとドラマチックになる。力強さが増す。
  • 接続詞の指導法は「どこか一ヶ所でいいから『しかし』を使ってごらん」といってみることだ。  「第13回 接続詞を教えよう」より

接続詞は面白い、と思った「わが子に教える作文教室」

この本の使い方

たくさんの事例があります。お子さんの現状と似た作文例を読ませてみてはいかがでしょう。

例えば第27回は作文にユーモアがない子への対処法。怒りとか悲しみとか、ユーモアと別向きのベクトルのエネルギーをもった作文を書く子には、その感情に「そういうことってあるよね」「その気持ちよくわかるよ」と肯定的に反応してあげなさい、とアドバイスします。

書き手(お子さん)に個性を表現させたいなら、書き手を肯定する。それは前提ですね。認めるには肯定が前提だよね、と私は納得したのです。

お子さんと作文例を一緒に読んで、親子で感想をぶつけ合いましょう。作文は「自由に書いていい」。お子さんがそう感じてくれたら成功です。

作文指導で大切なのは

個性や長所を活かすようにアドバイスすること。清水さんは、

ひたすら、すごいねえ、よく書けるねえ、とほめよう。

と言います。子供たちがリラックスして取り組めるようにすること。これに尽きるのですね。あぁぁ、私に一番足りません。突っ込みどころを突くばかりの自分を、大反省です。

アドバイス、褒め方のコツ。
わが子に教える作文教室 清水義範著

保護者さま
次のリストは竹下の要約です。興味を持たれた方は本書をお読み下さい。教室にあります。ニュアンスを感じてください。ちなみにこれらは前半1/3からの抜粋です。後半2/3は実際お読みになることを勧めます。

  1. 子どもを笑わせるような作文を、指導する親が書いてみよう。お父さんお母さんから手紙をもらえば、進んで返事を書くものである。
  2. 作文は縦に書こう。日本語は縦に書いて美しい。原稿用紙に書くと字の大きさが揃うと自然に文章も良くなる。
  3. 作文を読んだらまずほめよう。7割ほめたあと、ここはこう書いた方がいいよと3割付け加える。書いた子が、自分でもうまく書けたかな、と思っているところを評価する。
  4. ほめ方例
    • こんなに長く、よく書けたね、すごい。
    • テンマルの使い方が、ちゃんとできている。
    • 何をしたのか、よくわかった。ていねいに書いているね。
    • 読んでいて楽しくなってくる
    • オチがうまく決まった。
    • 文章に勢いがあって、そうだそうだと思ったよ。
    • このあとどうなるの?読みたくなったよ。
  5. 楽しく遊んでいる感じの作文指導でありたい。自然にリラックスした伸びやかなものが書ける。上達のためのトレーニングというムードがないことが望ましい。
  6. 子どもにはテンは意味の切れ目に打たせる。「ぼくは、」とここでテンを打つのは、学校でテンは文章の区切りのところにうてと教わっているから。
  7. 接続詞で文章はぐっとドラマチックになる。力強さが増す。「つぎに」「それから」「そして」とあったことを順に並べていく書き方しかできない段階がある。その時は全部並べるには記憶していなければならず、それができていることを評価する。だんだん、「ところが」「なのに」「しかも」といった接続詞を使いだす。
  8. 読みたいな、と思えるようなもっといい題名をつけよう。本文を書いてから題名をつけよう。どういう題がついてたら人は興味を持つか、と考える。
    • その日にやったことのうち一番楽しかったことだけに絞り込んで書いてみよう。
    • 工場見学の作文が、「その機械を見た時、ぼくは、信じられないよ、でっかすぎる、と思いました。」と始まっているならうまいでないか。
    • 釣りの話なら題名は「釣りに行ったこと」より「逃した魚」がぐっといい。
  9. 「吾輩は猫である」に続けてお話を作ろう。擬人法を使う。「人間以外のものになったつもりで、どうやって生きているとか、どういう体験をした、という作文を書いてごらん」