「わかる」とは
「わかる」は「分かる」と書きます。つまり物事を分解して考えることができることを「わかる」というのです。入試問題を基本(=教科書)レベルまで分解できる力です。
2016夏のマスマッスル学習会の風景。 |
- 経験抜きに「わかる」ことはありえません。
- 理論、結論までの筋書きを理解する必要があります。
- 反復が必要です。
- 反復学習は同じ問題が効果的。
- 良問を「合格」=完全に理解したと言えるレベルまで反復学習しましょう。
最新脳科学が教える「高校生の勉強法」
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p56
- 同じ科目でも参考書が替わればまた一からその参考書を理解しなおさなければなりません。
- 復習効果はあくまでも同じ対象に対して現れるのです。
- とても重要なことですから、肝に銘じてください。
- もし皆さんが周囲の人や本の情報に惑わされて、参考書をアレコレと替えているよしたら、それは復習効果をみずから放棄しているようなものです。
- ほとんど自殺行為です。
出遅れた受験生へ。
- 私は大学オープン模試の出題委員をしていました。
- 形式やレベル、傾向をつかみ作問する仕事です。
- チームでいろいろ検討してその年の模試を作ります。
- 10年分ほど過去問を解いて作問に取りかかります。するとその大学がもとめていることがみえてきます。
- 解いた人のみ、みえるものなのです。
- 説明されてみえるものではありません。
- 過去問は必ず解かなければならない「must」な問題です。
- 心構えとして過去問は自分の入試には出ない問題ととらえていたほうがいい。出るのは「考える深さ」です。
- ダイビングに例えます。泳げても潜れない深さがあるでしょう。その深さに耐えられるかどうかを経験するのです。ダイビングは深く潜ろうとすると苦しくなります。体が反応します。命に関わります。
- 過去問を解いて、考える「苦しみ」に耐えられるか。「苦しみ」にチャレンジしがいを感じるようだったら、
- どんな成績だろうとGOGO!ですよ。
- 好き好んで苦しみを味わう必要はありません。少しでも楽して解きましょう。
どのように解くか
1) 志望校の過去問4,5年分を準備する。
2)一巡めを解く
- 最初に問題集を解くときには、問題形式にも慣れていないし、知識もないのだから、間違えるのは当たり前。
- どう考えても、間違える問題のほうが多いのです。ここでいちいち間違いと向き合っていると、気持ちが沈み、勉強がはかどりません。
- だからこの段階で間違った問題にチェックを入れることは一切しません。
- 自分の出した答えが違ったとしても、自分の回答のどこがどう違うのか、なぜ間違ったのか、などという分析は一切しませんでした。
- ただ、正答に付された解説を読むだけ。
- こうすると、自分の間違った考えにとらわれることなく、正答とその解説だけが記憶に残りやすくなります。
山口真由さんの「7回読み勉強法」p78より
3) 二巡め、三巡めと繰り返す。
解いて、理解して、記述式で答案書きながら暗記するまで繰り返し解こう。これが合格への最短経路だと信じて。
4) 「5年分を10回繰り返す」を目標
すると1,2回繰り返しても解けないのが当たり前とわかる。4回ぐらい繰り返して解けるようになる。
斎藤孝さんの「偉人たちのブレイクスルー勉強術」
p238より- 「どうやってできるようになったの?」と聞いたとき、口々にこんなことを言いました。
- 「ただ問題集を五周、十周するだけですよ」
- 「そうそう、十周すればたいていできるようになりますよ」
- 彼らはこれぞ”鉄版”といわれているような問題集を、五回、十回と繰り返し解く。
- みんな信じられないくらい繰り返して鍛錬している。
周回を記録する
塾で学習がすすんでいる人たちはストップウォッチを利用してつぎのように勉強しています。周回を記録する。
追伸
◆私立高を受験する中3へ
10月頃にまだ数学の教科書範囲が終了していなかったらかなり出遅れています。教科書の先取り予習を済ませないと県立高校の入試問題は60点分しか解けないと思ってください。もしそういう事態に陥っていたら、先取り予習と私立高入試問題の過去問演習を平行して進めましょう。
受験高の過去問(3~4千円)を購入して4,5回繰り返して解くこと。解けた解けなかったを気にしません。解けなかった問題を理解しスムーズに解けるまで練習することが大事なのです。そろそろ始めないと間に合いませんよ。
💛合格体験記
県央では長崎日大が人気です。大問4番5番は高校の定期考査以上。誰もが「難しかった」と言う中、日大高の4年分の過去問を4回解き直したYさん(小浜中)だけが「例年と一緒で難しいとは感じなかった」と伝えてくれました。彼女の合格体験記の一部です。
部活引退後、勉強せんばと思いながらダラダラしていた頃に塾に入りました。問題を解けば解くほどサボっていた自分が見えてきて自分の甘さに気づきました。竹下先生に「何度も過去問を解きなさい」と言われ、同じ問題を解いて意味あっとかな?と不安でしたが、今思えば過去問を解かずして合格はなかったと思います。みなさんもがんばってください。