2023年3月1日水曜日

子どもには好きなことを本気でやらせてやればいい。養老孟司


こどもはなぜ勉強しなくちゃいけないの? 日経KiDS+ より

「出会っちゃったもんね」「人生がつっつきだした」

そんな表現がピッタリの猛勉強する人たちがいます。

もっともっとホンモノに触れてほしい。養老孟司さんの「こどもはなぜ勉強しなくちゃいけないの? 」日経KiDS+ から抜粋して紹介します。

子どもには好きなことを本気でやらせてやればいい。

そうすればすべての学問が必要だということは自然にわかって結局全部の勉強をするようになりますよ。

ムシ(虫)をやっていたって、いろいろな学問を学ばなければいけなくなります。ムシの地域性を調べる上で地質学も必要になりますし、天気に関する知識も必要となる。英語の文献もよめるようにならないと行き詰まるから英語もやるようになる。ムシというたった1点からでも世の中全体につながるわけです。

そもそも勉強とはなんなのかというと「昨日の私と今日の私が違ってくる」ということだと思います。

昨日まで「全部」だと思っていた世界が広がるわけです。これは若い人たちにもなんとか教えてあげたいことの一つです。 

自分がゴールだと思っていたところがゴールではないかもしれない。それでもいいから登ろうと思えるようになる。これが面白いんです。この面白さを知れば努力が苦痛でなくなってくるわけです。

そしてこれこそが本当の学習態度です。良い姿勢で机に向かって、授業中に手を挙げることが学習態度じゃないんです。


「これからはグローバル人材」だのとよくいうけれど、

国際社会で勝つとか負けるとか、人はそんなことのために生きているんじゃない。修羅場をくぐり抜けてきた田舎のおじいさん、おばあさんなら、世界のどこに連れて行っても通用しますよ。



2014.11.4掲載を再掲。