はじめに
今年も卒塾した先輩たちから、就職内定のうれしい知らせが届いています。
みんなに共通するのは、
国家試験や採用試験を、「過去問を何度もくり返して勉強しました。塾で学んだ方法が役に立ちました!」
という声です。
今年も、小6・中3の受験生たちに“反復”の学びを徹底しています。
「これなら受かる」と確信できるまで、何度でも繰り返す。 それが竹下数塾の基本姿勢です。
atama+やeboardで学習に取り組ませるのは、苦手な単元を"強制的に巡回"学習させるからです。
高3生たちは今、共通テストの過去問に苦労しています。でも心配しないで。それが普通です。
模試よりも深い、本番の問いに取り組んで"得点力"をつけます。
何度も過去問に向き合い、“本番の深さ”に慣れていきましょう。
このページでは、先輩たちの努力の軌跡を紹介しました。
勉強の仕方に慣れてください。では、レッツゴー!

中3の数学問題集取組み例。自分自身と向き合えるように設計、
右列は取組み順配列、コメントでふり返らせる。
左列は単元順、2巡めで正答率が低い問題を解き直している。
"得点力"をつけたいみなさんへ
勉強って、やればやるほど伸びるものだと思っていないかな?
テストの成績を上げるには、
「どれだけやるか」よりも、「どう回すか」のほうが大事なんだ。
同じテキストでも、1回やって終わりでは身につかない。
大切なのは、何度もまわすこと=巡回すること。
それを意識できるかどうかで、受験勉強の質がまったく変わる。
このページは、限られた時間で最大の成果を出すことを目的とした「反復しながら改善していく学習の設計思想」について説明します。
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このページの記事
- 「やりっぱなし」では力にならない
先輩たちの努力の軌跡を紹介しています。
- 「自分の努力を、設計できる人が強い」とはどんなこと?
気分ではなく、仕組みで自分を動かそう という提案です。
1. 「やりっぱなし」では力にならない
たとえば、模試の復習を一度きりで終えていないかな?間違えた問題を「わかった気」で次に進むと、同じミスを繰り返してしまう。
「わかる」と「できる」の間には、思ったよりも大きな距離がある。 この距離を埋めるのが、巡回なんだ。
何度もまわすうちに、脳が勝手に整理してくれる。 最初はただの暗記でも、くり返すうちに「なるほど」と腑に落ちてくる。
1. 東高Kさん、基本事項集を3回反復し学力急上昇

Kさん 医学部進学後もたびたび遊びに来ては生徒さんに勉強を教えた。
竹下数塾の卒塾生Kさん(長崎東→広島大医学部)は、夏休みまでに基本事項集を3回まわした。
一見地味だ。しかしこれが、圧倒的に効いた。

Kさんの基本事項集。塾の本棚にある。
難しい問題ばかり解いて、基本が抜けていたんですね。
長崎県トップレベルの学力、国立大医学部合格する学力のKさんの素朴な感想だ。
1回目は理解、2回目は確認、3回目は定着。 同じ問題をまわすたびに、見え方が変わっていったという。 「やっているうちに、“考え方”がわかるようになった」そう話していた。
難しい問題に挑戦することも大切だけれど、基礎を3回まわすほうが確実に強くなる。 それが“設計された努力”だ。
2. 東高Mくん、過去問10年分を5巡回。阪大文学部合格。

中3受験生に勉強を教えてくれた高3当時のMくん
大阪大学文学部に合格したMくんは、過去問10年分を5巡した。
最初は「わからなくてもいい」と割り切って、解説を読んで理解に専念。2回目からはスピードを上げ、3回目にはすでに“体で覚えている”感覚だったそうだ。
「5回もやるなんて大変そう」と思うかもしれない。
でも、回数を重ねるたびにスピードが上がる。それは、脳が無駄なく動けるようになるから。
勉強って、筋トレと同じ。フォームが整うほど軽くなるんだ。
🌸指導メモ
- 初巡: 高2 12月に解き始める。高3の6月高総体前まで半年かかった。
- 2巡: 6月、1ヶ月で巡回。
- 345巡: 7月から10月までの4か月間で3巡回達成。合わせて5巡した。
- 2巡め以降は、初巡の6倍以上のスピードで巡回した。画期的だった。
3. 巡回学習という設計思想
① 三つのステップで回す
巡回学習をうまく回すコツは、たった3つのステップ。
- 1巡理解: まずは「わからない」を恐れず、じっくり読む。
- 2巡習得: 全体をまわしながらスピードを意識する。
- 3巡突破: 本番を意識して、正確さと速さを両立させる。
この3つを繰り返すと、勉強が“循環”を始める。やればやるほど、頭の中が整理されていくのを感じるはずだ。
② 1巡目の心構え「垣根」は徹底的に低く。
- 1巡目、真正面から向かい合おうとするほどきつい。
- だから積極的に解説を読み、理解することに徹する。
- 解けなくてよい、それが当たり前。解説読んで理解できればいいんだ。
- 1巡目の「垣根」を徹底的に押さえ込み、わからない点は先生に質問しながら進めればいい。
③ 努力は「まわし方」で変わる
努力って、気合いのことじゃない。
自分の努力を、設計できる人が強い。
巡回学習は、「量」を「質」に変える技術だ。同じ時間を使っても、設計して回せる人のほうが確実に伸びる。
KさんやMくんのように、君も「まわし方」を意識してみよう。
「もう一回やってみよう」そう思えた瞬間から、君の学びは動き出す。
4. 最後に
成果は一夜では出ない。けれど、正しくまわしていけば、必ず伸びる。
勉強とは、自分を設計していく作業でもある。巡回学習は、努力を構造化する方法だ。
一歩ずつ、まわしながら、自分の形をつくっていこう。その先に、君の合格ストーリーが待っている。
参考
2.「自分の努力を、設計できる人が強い」とはどんなこと?
生涯にわたって君を支える学び方について、お話しします。
1.「気合い」ではなく「構造」で努力する人が伸びる
多くの人は、
- やる気が出たらやる
- できるまで頑張る
- 気持ちを奮い立たせる
といった“感情ベース”で努力をしようとします。
しかし、感情は不安定です。その日の気分や体調に左右されます。
「努力を設計できる人」とは、気分ではなく、仕組みで自分を動かす人のことです。
2. 「どれくらい・どの順番で・どれを回すか」を決めている
① どれくらい回すか(回転数)
- 基礎問題集を3回
- 過去問を5年分 × 3巡
- 英語長文は毎週4本
② どの順番で回すか(ルート)
- 1回目:理解
- 2回目:スピード
- 3回目:定着
③ どれを優先するか(どの分野に投資するか)
- 今月は数学の基礎固め
- 次の2週間は過去問のみ
- 間違えた問題のリストを毎週つぶす
これらを決めている人は、迷いがないのでスピードが落ちません。
努力に「ブレ」がなくなるのです。
3. だから「努力のリターン」が最大化される
同じ時間を使っていても、
- 設計のない努力 → 力がつくかどうかは運
- 設計された努力 → 力がつくのが必然
努力とは“量”ではなく、構造化された習慣の積み重ねです。
4. 言い換えると「努力に仕組みを持たせる」ということ
たとえばプロのアスリートは、気合いではなく、
- 日・週・月ベースの計画
- 負荷の上げ方の設計
- 調整日の入れ方
といった“仕組み”で自分を動かしています。
受験勉強もまったく同じです。
努力=気持ち ではなく、努力=仕組み × 反復。これを肝に銘じてください。
5. まとめ
「自分の努力を設計できる人が強い」とは、
努力を“自動で積み上がる仕組み”に変えた人が勝つ、という意味です。
その仕組みの代表例が「巡回学習」。
- 回す回数
- 回す順番
- 使う教材
- どこを基準に進むか
これを自分で組み立てられる人は、必ず伸びます。気分や運に左右されないからです。
ここまで読んでいただきありがとうございます。こちらの記事もあわせてご覧ください。
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参考リンク
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竹下数塾|勉強上手の勉強法
「振り返る → 反復する → やり抜く」の流れを具体的に書いています。
- もっと、君と話そう。
皆さんの巡回学習を支える取組みを書いています。