2021年5月7日金曜日

作図でアタマにいい汗かこう。

動画は青雲中1の質問への回答。正三角形を描けという問いに、「まず60°の角を作らないと」と思えたらGOOD。
初習者が、習ったばかりの技能を使って、アタマにいい汗かける良質問題だ。

    私はこんな感じで、解決に至った。
  1. 3辺の長さは等しい → ムリ?
  2. 三角定規の60°を使えばすぐ描けるけれど → ルール外だろう。
  3. 60°をどうやって描けるか? → 正三角形を描けばいい。
  4. しかし、そもそも正三角形を描け、という問題じゃ?
  5. いやいや、60°を描くための正三角形であればいいのだ!<閃き!>
  6. 正三角形はどうやって描けばいいのか? →3辺の長さが等しい三角形を描くには・・・
  7. 互いの中心を通る、同一半径の円で正三角形が描けるぞ!<解決!>
  8. 点A(60°)を頂点とした二等辺三角形を描けば、それが正三角形だ!<正解が見えた!>
  9. という具合だ。60°の角を描ければ、とはすぐに思いついたが、互いの中心を通る同一半径の2円で正三角形を描くと思いついたのは、そんな経験が大昔にあって、コンパスをグルグル回しているうちに気づいた、という感じだ。

どうすれば図形が得意になるのだろう?

それには「できた、できた!」と、たくさんの成功体験を積み重ねるしかない。それも「なぜそれで描けるのか→なるほどね」と検証しながら、だ。竹下のアタマは、上記の5.に至るまで、負荷がかかったスマホのように、カーッと熱くなった!

7.の技能(作図法)自体は授業で学ぶだろう。でも、7.のアイディアを思い付かねば、この技能は役に立たない。この問題の「ひねり」をほぐすには、1.から5.の試行錯誤が竹下には必要だった。

ギターの奏で方を見たことがあっても、、、

コード(和音)の押さえ方を知っていても、ギターは弾けない。さまざまな練習、試行錯誤があってギターは弾ける。これと同じで、図形が得意になるには、技能がどう使われているか、少しだけ「ひねり」が入った問題で、試行錯誤し「ひねり」をほぐす練習が必須だ。

今すぐできること。

技能の習得は当たり前。本問レベルの少しだけ「ひねり」が入った問題のほぐし方を、参考書のページをめくり、解法がさっと思いつけるまで反復しよう。できた問題は外していく。同じ問題でいい。わからなかったら答えは見ていい。英単語帳をめくり、暗記できているか次から次へとチェックするように取り組むんだ。

やめてほしい勉強法は、、、

ゼロから試行錯誤すること。ギターで例えると、ドミソという和音をどう押さえるか、自分で作ろうとしているようなもの。教則本に載っているコードを押さえる練習をした方が手っ取り早いし、応用が効く。時間をもうひとひねり混み入った問題を解くことに使おう。

好きになれたら、よいね。

試行錯誤は「なぜこうなっているのだろう」「こうだったらいいのにな」「こうしたいな」といった内発的な動機から生じる。それは「なるほどね」「一体これはなぜ?」と納得しながら学ぶ、疑問を持つという行為の所産だ。

学習は反復によって身につけることができる。が、繰り返せばなんとかなるのは、所詮そのレベルの事柄にすぎない。

未知なる事柄へ、能動的に対処する姿勢を身につけたければ、自力で半分以上解決できるレベルから段階的に取り組むことだ。試行錯誤することに慣れ、それが普通になり、未知なる事柄へ対処する姿勢が楽観的になれる。好きなことには没頭できる。続けていけば自信となって、勉強が好きになると思う。自信とは「マチガイなく自分はうまくやることができるという自己評価」。竹下が気に入っている解釈だ。好きになれたら、よいね。