さて関数のグラフを描く際、増減表がかければグラフは描けるでしょうか?描けるのは数ⅡBまでです。正確に言えば、数ⅡBの3次関数まではグラフの概形はわかっているのですから増減表を書かなくてもグラフは描けます。数Ⅲはどうなのでしょう?次の関数は数研の数Ⅲ教科書に載っている関数です。この6つの関数をみて、次の写真のようなことを増減表以前に考えられるようになってほしいと高校生に指導します。
(1)では、「定義域の確認」「対称性のチェック」「遠方での様子」「凹凸表は増減表と別に書こう」とアドバイスします。
(2)では、加えて、「増減表は書かなくてもグラフは描けるね」とアドバイスします。極値の存在が確認され、その場所を特定するためにy'を計算するのです。
(3)でも「増減表は書かなくてもグラフは描ける」と伝えたい。「y=√1-x(2乗)のグラフ」を教えます。
(4)(6)は関数の積として(5)は合成関数としてグラフをどうイメージするか格好の材料だと考えます。教科書の問題配列から編集者の粋な計らいを感じるのです。
ホームページ内の「目指せ!現役合格」内の【2次曲線・極座標】の解答のすべてを次に掲載しました。どのプリントもグラフを描いています。竹下は関数を考えるたびにグラフを描きます。そして問題作成者がどんな工夫をして、何を私たちに考えさせようとしているのだろうと調べます。
この小さな試みの積み重ねが私が問題を解くときの支えになっているとつくづく思います。関わる子たちみんなにそうなってほしいです。
グラフを描いて考えよう!
下記は2次曲線・極座標の解答解説例です。