2018年7月2日月曜日

心のクリーニング


 人生で成功を目指す時、勉強や経験を重視しますが、もっと大事なことに「心の態度」があるのではないか。中村天風翁の言葉を私は次のように解釈しました。

◆その1 感謝を先にしよう

 「言ってもムダだな」「情けない」「どうにもならん」とか、先生は教室で言っちゃだめですよ。夢がない、誰もその先生に期待しなくなる。「一緒に頑張ろう、応援しているよ」とたくさん声をかけてあげましょうよ。
 1995年頃、長崎南高でのこと、生徒たちがTVの流行り言葉かしら「わきゃわからん」といいだした。
 数学の全国大会が長崎であり、長崎大学菅原教授といっしょにモアレ現象(自転車の車輪が逆回転するように見える現象)の研究工作をクラスで担当していた。わきゃわからん、わきゃわからん(=わけがわからない)とわきゃわからんをマクラコトバに学校の不平不満を私にぶつける。わけがわからない、の後には消極的な言葉しかでてこないのですね。
 みんながいるところでは、ありがとう感謝します、をマクラコトバにするとどうだろう。そのあとに「困った」「弱った」など消極的な言葉は続きようがない。あのときこれに気づいていればなぁ。学校でもいじめが減るかも。ありがたいアドバイスです。

◆その2 心のクリーニング

 寝いる直前まで歴史の教科書や単語集を覚えながら寝る。朝起きて復習する。そういう暗記「法」をアドバイスしてきたけれど、この本を読んでちょっと変更。
 「肉体は活動するための道具」「心は思う仕事をする道具」。疲れたな、と思ったら勉強は忘れて、お風呂に入ると同じ気持ちで、眠りにつこうとする前に心の中をお掃除してやすめましょう。
 心はもの思う道具。心を休めるには何も思わない考えないこと。明日の命の蘇りをいただくために夜の時間を安息の時として床の中に入る。人間の寝際の心は無条件に同化する暗示感受習性があるそうです。夜の寝際に考えたことはそのまま潜在意識領に刻印される。だから眠りにつくまでの間、何も考えないで眠りに入るのがほんとうの理想です。
 でも難しいです。何も考えないで寝入るなんて。そこで翁が勧めます。
「思えば思うほど楽しいことを思って寝るようにしてごらん。そのうちだんだん心がきれいになってくると『ああ今まで楽しいと思っていたことも思っちゃいけないことだ』と思えるようになるから。きれいな気持ちになって寝ることを一生けん命おやんなさい。」

中村天風著「成功の実現」からの参考部分

③言葉に気をつける。

 「困った」「弱った」「情けない」「悲しい」「腹が立つ」「助けてくれ」「どうにもならん」というような言葉が充満している中に生きているお互いは、価値のない感化を受けちまうことがあるのです。はたがどうあろうとも、自分自身は絶対に消極的な言葉を使わないことであります。不平不満が言葉にあるとどうしてもその言葉が積極的になりません。

④感謝を先にする。
 人生は心一つのおきどころ。ささいなことでも感謝を先にして、(病や不運も)喜びでこれを迎えたならばお互いの住む世界はそれこそ黄金花作爛漫たる喜びの花園となります。
⑤心のクリーニング。

 体の汚れをとるためお風呂に入りますね。それより心の垢、汚れをとることが一番必要なんです。お風呂に入ると同じ気持ちで、これから毎晩、眠りにつこうとする前に心の中をお掃除する習慣をつけなさい。
 眠りにつくまでの間、何も考えないで眠りに入るのがほんとうの理想です。1日の疲れを休めて、また明日の命の蘇りをいただくために、夜の時間を安息の時として床の中に入る。寝掛けは非常に大事なのです。人間の寝際の心は無条件で同化する暗示感受習性があるんです。夜の寝際に考えたことは嘘でも本当でもそのまま潜在意識領に刻印される。

(近代において最も影響力の大きな哲学者の一人である)イマヌエル・カントは自分の寝床に「ここで考えごと無用」の大きな張り紙をしたそうです。

できそうにない、という人のための別の方法。

 それは思えば思うほど楽しいことを思って寝るようにしてごらん。そのうちだんだん心がきれいになってくると「ああ今まで楽しいと思っていたことも思っちゃいけないことだ」と思えるようになるから。きれいな気持ちになって寝ることを一生けん命おやんなさい。
 心は思う仕事をする道具。心は思ったり考えたりする以外にする仕事がない。心が積極的になると、肉体から心が引きずられなくなる